1.面接交渉権
面接交渉権とは、親権者や監護者にならなかった親が、子供の養育に支障をきたさない範囲内で、子供と接する機会を持てるという権利のことです。この権利は民法に定められたものではありませんが、当然の権利として、裁判の判例から認められてきているものです。親権者の勝手な判断で、親権を持たない親と会わせない、ということはできません。
一緒に住んでいない方の親と会うことで、同居している親からは得られない知識や経験を得ることができ、子どもの利益・福祉のためと考えられるために、子供と接する機会を持つことは認められています。もし、子どもの利益・福祉のためにならないと判断される場合は、面接の制限がされる可能性があります。
面接交渉権が制限されると考えられる例
● 親権喪失した親
→親権者として失格とみなされる場合は、面接交渉権も制限されると考えられます。
● 養育費を理由なく支払わない親
→子どもを育てる責任や愛情がないと考えられるため、制限されるでしょう。
● 暴力・虐待・その他で悪影響を与える場合
→親権者や子どもに暴力などをふり、子どもに悪影響と考えられる場合は制限されるでしょう。
● 勝手に子どもに会う・子どもを連れ去ろうとした・面接交渉の取決めを守らない場合
→子どもと親権者の関係を破壊する可能性があり、子どもにとって良くないと判断される場合は、交渉権は制限されるでしょう。
2.面接交渉の方法
面接交渉権は、法律で定められた権利ではありません。その形式というのもはっきり決まったものではなく、家庭それぞれといえます。協議離婚の場合には、面接交渉をめぐってトラブルが起きないように、離婚協議書や公正証書で取決めを明記するべきです。
・ 頻度
1. 頻度
2. 日時・場所
3. 受渡しの方法
4. 学校行事への参加
5. 長期休暇や誕生日などの特別な日の取決め
6. 電話・手紙などの連絡についての取決め
3.面接交渉を拒否された・決まらない場合
面接交渉権についての話合いがうまくいかなかったり、親権者が面接を認めてくれない場合は、家庭裁判所に「面接交渉の調停」を申し立てることができます。調停で決まらない場合は、審判になります。親権者の勝手な判断で会わせないようにすることはできないので、子どもに悪影響を及ぼす可能性が無い限り、面接の権利は認められます。
4.子どもを勝手に連れ去られた場合
親権者でない者が、自分勝手に子どもを連れ去ることは認められていません。親権行使を妨害にあたり、考えによっては誘拐になります。子どもを連れ去られた場合は、家庭裁判所に処分の申立てができます。家庭裁判所の処分の調停で、相手が納得しない場合は審判になります。親権者側に、子どもに悪影響を及ぼす原因などが無ければ、親権者に子どもを戻す判断がされます。
一刻も早く子どもを戻さないと、子どもに悪影響を及ぼすと思われる場合は、直ちに人身保護法の適用を地方裁判所に請求する必要があります。 請求があってから、1週間以内くらいで審問が開かれ、 相手に違法性が認められると、子供の引渡しを命じる判決が出ます。子どもの意思で相手側にいる場合などは、引渡しの請求は不成立になります。